画面の割れたスマホGalaxy S2(SC-02C)を修理してみた
知人より「スマホの画面が割れてしまった。修理できないか?」という依頼を受けました。
さっそく詳しく聞いてみる事に。
機種はGalaxy S2。ドコモのSC-02Cと言う機種で、かれこれ4年以上も前に発売された機種。
当時の最先端機種だけあって、現在でも格安スマホに負けないくらいのスペックを誇っています。
主に子どもが使っていたらしく、うっかり落として画面を割ってしまったらしいのです。
電源はつくものの、液晶画面が点灯せず全く使えない状態で、データの閲覧や引き継ぎができなくて困っているらしいのです。
駄目もとで有ることを納得いただいたうえで、「やってみましょう」と承諾。
と言う訳で、スマホの液晶割れ修復開始です。
スマホの液晶割れ修理の作戦を練る
液晶画面の割れ、と言うことで、本来ならば液晶パネルを交換すればいいわけなんですが、調べてみるとこのGalaxy S2という機種は液晶部分だけの交換はかなりハードルが高い様子。
液晶部品に様々な装置が組み込まれていて、それらを一個ずつ外して新たな液晶部品に組み込む、と言うのはリスクが高いようです。
また、Galaxy S2の液晶部品単体も5,000円前後と高く、あまり良い方法とは言えません。
と言う訳でプランBです。
基盤移植作戦です。
壊れたGalaxy S2の基盤だけ取り出して、他のGalaxy S2に移植する、という方法。
Galaxy S2は既に過去の端末。中古市場で二束三文で取引されています。
液晶画面や充電機能は生きてるけど、ソフトウェアが駄目になってる、ような中古機種を探して、移植先とします。
と言う訳で、ヤフオクでカスタムROM焼きに失敗して文鎮化したGalaxy S2を購入しました。
約2000円。
液晶パネルを購入するより圧倒的に安く済みました。
Galaxy S2液晶割れ修理開始!
右が今回の修理対象。
電源はつくが液晶が割れて使えないもの。
画面の右上に斜めに割れている部分が見えます。
こちらのスマホのデータを救出します。
基盤を取り出す方ですね。
こちらを『A』とします。
左がヤフオクで買った、移植先のジャンクGalaxy S2。
液晶は生きているが、android自体が壊れて起動しなくなったもの。こちらを『B』とします。
さっそくバラしていきます。
背面カバーを開け、バッテリーパックは外しておきます。
おや、今回基盤を取りだす移植元の『A』は水濡れのサインまでありますね。
これは早急に移植した方がよさそうです。
赤く囲った箇所のネジを外していきます。
尚、ネジの形は六角形の星型ネジで特殊なネジになります。
持っていない方はご用意ください。
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これらのネジを外すと、背面のプラスティックの枠を外せるようになります。
実は、この工程が一番難しいところでした。
ネジを全て外しても、枠がとても固くはめ込んであるためなかなか外れません。
隙間にマイナスドライバーかナイフを突っ込んでパキパキと外していきましょう。
私はキャンプ用のナイフを使ってこじ開けました。
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ちなみに、スマホのパネル外しに私はいつもこの十徳ナイフを使っています。
ギターピックのような専用工具では歯が立たないことが多いので。
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経験上、上のようなスマホのケースオープナーとして売られているモノは役に立たないと考えています。
本題に戻りましょう。
パネルを外し、基盤が見えたらもう少しです。
ネジを外して基盤を取りだしましょう。
まずは赤枠のネジを取り外します。
その後、黄色枠の接続端子を外していきます。
電源ボタンとボリュームボタンには要注意です。
液晶パネルの枠に両面テープで張り付けられていますので、慎重に両面テープを外します。
2台とも基盤を取り外しましょう。
移植元『A』も移植先の『B』も基盤が取り外せました。
移植元の『A』にはネジ部に錆が見受けられますので液晶割れ以外にも不具合があったかもしれません。
『A』の基盤を、『B』の本体に組み込んでいきます。
先ほどの逆の手順をすればいいだけなのでここからは簡単です。
基盤を移植し、取り外したコネクターを元に戻します。
電源ボタン、ボリュームボタンのフレキシブルケーブルは小さく切れやすいので気を付けましょう。
ネジ止めまでしたらここでいったんバッテリーパックを戻して動作確認です。
うまく起動するか、操作に問題ないか、ドキドキするところですが・・・。
成功です!!
問題なく起動しました。
操作も問題なさそうです。
これで『B』の本体に『A』の基盤を持つ完動品スマホが出来上がりました。
データは全て『A』のものなので、元の『A』のスマホと変わりなく使用することが出来ます。
残った部品も組み上げていきましょう。
基盤を取り付けて。
パネルを元に戻せば完了です。
お疲れさまでした。
ここまで約15分ほど。
最後に
スマホ修理の王道パターンとして、基盤の移植と言うものがありまして、今回はそれをやってみました。
同型機種さえもう一台用意できればどんなスマホでも理論上は修理可能な方法です。
ですが最新機種では、2台目を用意するコストが高くなってしまうため簡単に使える方法ではありませんが。
難易度としてもそれほど難しいレベルではないと思いますので興味ある方は実践されてはいかがでしょうか。
くれぐれも、失敗した時用に予備のスマホは用意しておいてくださいね。
南方 PC
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